「保育士を辞めたい…」
子どもたちのことが大好きで、難易度の高い保育士資格を頑張って、ようやく保育士になれたのに、実際に働いていると、そのような気持ちになったことはないでしょうか。
働いている園の方針が合わなかったり、人間関係がこじれたりして、その職場を辞めたくなるというのは保育士に限ったことではありません。
しかし、保育士という職業自体を辞めたいとなると、それは問題です。
なぜなら待機児童の課題は解決されておらず、その主な原因のひとつに保育士不足があるからです。
保育士を辞めてしまう理由は人それぞれでしょうが、多くの保育士が直面し「辞めたい」という気持ちに陥ってしまうには、あるパターンがあります。
保育士を辞めたいと思う原因と、それに取り組んでいる対策を紹介します。
ここでは、保育士を続けてゆけるヒントがあります。
ぜひご覧ください。
保育士を辞めたくなる原因とその対策
保育士を辞めたくなる主な原因は給料が安い、仕事量が多くサービス残業をしているといった職場環境やシステムの問題があげられます。
特に経験の浅いうちに保育士を辞めてしまう人が多く、理想と現実のギャップに辞めたいと感じるようです。
こうした問題に対しても様々な取り組みが行われています。
「給料が安い」という原因の対策
保育士の給料は全国平均相場で336万円程度なので、取り立てて低いというわけではなさそうです。
しかしながら、なかなか昇給せず、何年頑張っても報われないという現状があります。
また看護師の平均年収が、478万円程度で、同じ国家資格を取得した専門職としてはかなり安いと言えます。
昨今は、国が4万円を給与に上乗せするという施策を打ち出しました。
ただし保育士経験7年以上が条件になります。
また、各都道府県でも保育士確保の取り組みも進んでいます。
令和元年の「賃金構造基本統計調査」によると、特に東京都は、全国平均月収が25.3万円であるのに対し、東京の保育士の平均月収は28.3万円と高くなりました。
「仕事量が多すぎる」という原因の対策
保育士は、1日中子どもとつききりで、体力的にも神経的にも厳しい仕事です。
休日や祭日の出勤も多くあります。
また、年間通して様々な行事の企画や準備や片づけなど、ほとんどの園が自前で行っているので、園児が帰った後も多くの仕事があって、とても残業が多いのです。
最近は、勤務形態を整え、シフト制や時短制などを採用している園が増えました。
保育士を辞めたいと思ったら状況を改善する
給料が安いと感じるなら、キャリアアップを目指しましょう。保育士にはキャリアパスとしてリーダーや主任などがあり、役職手当や管理職手当がつくことで給料のアップが期待できます。
3年以上勤務すれば、雇用形態にかかわらずチャンスがあるので、チャレンジしてみてください。
仕事量については効率化して時間削減を図ってみましょう。業務でかかっている時間を計測し、おおよその対応時間を予測して計画をたてるのです。他の保育士と協力して事務仕事を行い、残業や持ち帰りの仕事を減らします。
人間関係については、無理にあわせようとするとストレスになるので、適度な距離を保つことを意識してみるのもひとつの方法です。どうしても耐えられない場合は、上司に相談しておきましょう。
状況が改善されないなら環境を変えてみよう
状況が変わらないのなら環境を変えることをおすすめします。
保育士への仕事自体が好きなら他の保育園へ転職を検討してみてもいいでしょう。
保育士を確保するため、働きやすい職場づくりに取り組む保育園が増えています。
そのような保育園であれば、悩みや不満が改善されるでしょう。