実習生指導はとても大切な指導
保育士の卵たちがやってくる季節になると、どうかしっかりと保育の知識、技術を身に着けて各保育園で活躍する人材になってほしいと心から願います。
保育士になりたいと希望をもってやってくる実習生は生き生きと輝くように張り切って、実は今保育士として働いている保育士にも元気と力をあたえてくれる存在です。
この卵たちの指導をどう行っていけばいいのか、年齢が離れるほど難しくなるといわれていますが、確かに若い実習生の言動や実習記録にちょっと驚くこともあります。
指導するのは年齢の近い先輩たちになりますが、なるべく温和に、自分たちが実習をしていた気持ちを思い返して、「思いやり」をもって接するようにと伝えているのです。
実習生の教育指導、まずは目的をはっきりさせる
実習にはそれぞれが目的をもって取り組むことになりますが、どうも目的がはっきりしていない事が多く、もっとはっきり目的を持つ方がいいと強くいってしまう先輩もいます。
でもここは気持ちを穏やかに、どんな目的を持つべきなのか、もう一度内容を一緒に考えてみようか・・と促すように指導すべきです。
現代っ子は「教えてもらわないとできない」「1から10まで指導しないとできない」子が多く、自分で考えなさいなんて言えば頭の中が真っ白になって何もできないことになる子もいます。
せっかく保育士としての資質、子供に対する愛情、知識などを持っている実習生でも、ここでくじけてしまったらどうにもならないので、実習を通して何を最終的に得たいと思うか?目的意識を明確にすることが重要です。
実習記録にヒントを出してみる
実習記録をみてイラっとする指導保育士もいて、以前実習生を指導している保育士が私のところにやってきて、この実習記録を見てどう思われますか?と意見を求められたことがあります。
確かに・・高校生が日記を書いているような印象で、根本的に記録の書き方から理解していないんだと感じる内容です。
でも最初からやり直しとか、記録の見本を見せてこれの通りに・・・なんて言ったら実習生のためにならないので、記録の中にヒントを与えるようにと指導保育士に行ったことを記憶しています。
「今日の実習のポイントはどんなことですか?」「このとき、子供たちは何かかんじたことがあったようですか?」等、こちらから問いかけるようにしてみたところ、少しずつ記録らしくなってきたようです。
それでも変化がない時には・・・ゆっくりお話しする時間を設けるように指導保育士に伝えています。
ある程度お話してどう思っているのか理解できるようになると、指導の仕方が見えてくるものです。
実は指導しながら先輩保育士も学んでいるわけで、この経験がのちのキャリアアップにつながるため、園長として私も指導保育士を「指導」しているということになります。