食育の指導

保育園でできる食育の指導

食育とはどういうことか深い理解を

私が保育士としてクラスを持ち奮闘していた若いころ、食育という言葉はそれほど聞くことがなく、食育に関して保育の中でどのようなことが必要となるのか、基本的な方針などもない保育園も多かったと思います。
しかし昨今、朝食を食べてこない子、お弁当の時おにぎりだけだったり、明らかにコンビニのお弁当を詰めなおしたものだったり、夕食も家族で囲むことがないという子もいるのです。

保育園は子供たちがともすると親御さんよりも長い時間向き合うこともあります。
そんな長い生活時間の中で、食を営む能力、育む力を子供たちが理解し、行動できるようにすることも重要な保育となるのです。

保育園で食育を取り入れる重要性

私が働いている園では、通常給食で遠足や時折ある「お弁当の日」にご家庭のお弁当を持ってきてもらうことになっています。
つまり昼食に関しては保育園で食べることになりますので、食育ということに関して非常に重要な保育だととらえ、園でできることを行っている状態です。

お野菜がどのように作られるのか、園の近くで畑をされている方に協力してもらい、見学させてもらう取り組みや、調理する過程を理解するため、ママやパパ、おじいちゃんやおばあちゃんに来てもらい、一緒にカレーを作るなど、お手伝い頂いています。
これによって自分が嫌いな野菜を食べられるようになったり、調理するときにも、お野菜を使い切る工夫など、いろいろ子供たちなりに学んでくれているようです。

包丁なしで作れる調理から取り入れてみる

保護者の皆さんからは当初、包丁を子供が使うことの危険性などを意見されたこともあり、カレーやトン汁以外などの前に、サンドウィッチを作ることから食育をはじめ、少しずつランクアップしていく方法で行っています。
サンドウィッチなら、レタスをちぎって、卵をゆでてマヨネーズを和えて、ハムなどの好きな具材をはさむことで完成です。

ゆで卵を向く、レタスをちぎる、パンにバターを塗るなどの作業を行ってもらい、調理に少しずつ慣れていけるようにしたことで、ご自宅でも作れるようになったと保護者の方がびっくりされたころもあります。
子どもたちは遊びの中でいろいろなことを吸収していきますが、食育に関しても楽しくいろいろなことを吸収することが必要なのです。