子ども同士のケンカの止め方

落ち着いて対応しましょう!子供同士のケンカの止め方

子供同士のケンカ・・これも必要なこと

長く保育士として働いているとたくさんの出来事に遭遇しますし、ときに困ったなと頭を悩ませることも出てきます。
今うちの園でも保育士の先生たちは切磋琢磨しながら保育士として子供たちに愛情を注いでくれていますが、私と同じように現代の保育士たちも悩み、戸惑いを持ち頑張ってくれているのです。

日常の中によくおこること、その一つに子供同士のケンカがあります。
もちろん子供たちのご家庭の中でも、兄弟、姉妹のケンカがあると思いますが、やはり保護者の立場と保育のプロの立場には違いがあり、どう収めていけばいいのか・・迷ってしまうこともあるのです。

ケンカしている子供同士をまず見守ること

保護者以外の人たちの中で子供たちが思い切りケンカする場所が保育園、子供たちがケンカをするということは、心許している大人がいるからこそ、まずはそう考えてほしいと思います。
ケンカしていると急いで収めようと思ってしまいますが、まずは見守ることが重要です。

ケンカになって大声で泣いている子供がいると大人だけの価値観でその場を収めようとしてしまいます。
でも大人の判断で悪い方を決定してしまうことは絶対にあってはならないことなのです。
どうしてケンカになったのか、ケンカになった子供、またその周囲の子どもたちにも話を聞き、子供たちがどう表現するのか、善悪の判断を付けられるのか、そこを見守り、話をする機会を与えることが重要になります。

もちろん手をあげたり、押し倒したり、ものを投げるなどしてしまうこと、こうした絶対してはいけないことについて、子供たちがわかるように細かく説明することも大事です。
なぜケンカになったのか、お互いにどういう言い分があるのか、悪かったことをお互いがしっかり認識し、周囲の大人もわかってあげていることを伝える、根気がいる事ですが、とても重要なことになります。

けがをさせてしまったときの対応

見守っていても、ほかの園児がいますので対応が間に合わずに子供がケンカによってけがをしたとなると、問題が大きくなることもありますし、ケンカをした双方が心に傷を持ってしまうことがあるのです。
けがをして出血などすればけがをした本人は動揺し、怖いと感じます。

でもお友達にけがをさせてしまった当人も、心に深い傷を負うことが多いのです。
そのため、双方の心のケアが最も重要なこととなります。

当然のことですが、保育園で起こったことでけがをしたのですから、保護者の方へ必ず伝えることが必要です。
例え、些細なけがであっても、事情を知らない親御さんからすれば傷を見て不安が募ります。
こんな時、ちょっとしたけがであってもまず園長先生に連絡すること、また先生全員で把握し、どのように対応していけばいいか、共通した理解を持ち対応にあたることが必要になります。

家庭での対象が必要な子もいる

小さいころというのは、情緒が安定していないですし、家庭の状況によって心が荒れていることもあるのです。
保育園はこういったときこそ、親御さんと連携し、どのようにお子さんの成長を見守っていくべきか、しっかり考えることが大切になります。

乱暴な行動が目立ち、お友達にけがをさせることが多かったり、ぶったり、蹴ったりすることで、園の中で孤立する子も出てくるのです。
被害者、加害者の親御さん同士がうまくいかなくなる例も多いので、保育士は常に出来事のその先を考えて対応することも必要となってきます。